2011/02/09

『愛する人』

アメリカで暮らしている方から、「2010年で一番良かった映画」とご紹介いただいた映画。タイトルは『愛する人』となっていますが原題は『MOTHER AND CHILD』。 原題のほうがピンとくるという映画のいい例かもしれない。 
14歳という若さで娘を出産した女性(母)と、産まれた瞬間に養子に出されてしまった女性(娘)の物語。母は、介護が必要な自分の母親との二人暮らし。二度と会うことはない娘に、その日の思いをつづった手紙のような日記のようなものを書き続けている。話の中で、この母親が、母に母親になることを認めなかったというか、娘を養子に出してしまったようであることが分かる。
娘は、母への思いを断ち切るように、頑張って自立して弁護士としてのキャリアを高めている。それでも母への思いからなのか、自分が生まれたというエリアに戻ってきてしまう。
母の母親が亡くなってしまい、娘のほうは妊娠するはずがなかったのに妊娠をしてしまい、それぞれの人生が動き出し、「この二人は出会えるのだろうか」という思いになってくる。
並行して、一見、この親子とは全く無関係の家族の養子縁組の話が続く。
そしてエンディングに向けて、話は急展開して、フィナーレを迎えるのだが、「母」と「子供(娘)」の複雑な思いがいろいろな形になって描かれ、小物が見事な伏線になったりと、おススメの理由がよく分かります。
世代的に近い「娘」に感情移入してしまいながら、「母」の思いなどを見せられると、母の愛情の大きさにはかなわないかな、という思いにもなってしまう。

『愛する人』:http://aisuru-hito.com/index.html

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